維持管理用プラットフォーム「SY-iFMプラットフォーム」

開発の背景、建物管理の課題

 私たちが開発した建物維持管理用プラットフォーム「SY-iFMプラットフォーム」は、建物管理におけるさまざまな課題の解決を目的として開発されました。 現在の日本では、生産年齢人口の減少に伴い、建物管理業界のみならず多くの業種において、従業員の高齢化や人手不足、人件費の高騰といった問題が顕在化しています。また、建物管理では多くの情報・報告書・図面などを扱うため、必要な情報の把握や確認に多くの時間を要するという課題もあります。こうした背景を踏まえ、私たちは実際の顧客から寄せられた要望や、現状および将来的に想定される課題をもとに問題を明確化し、それらの解決を目指して本プラットフォームの開発を行っております。

SY-iFMプラットフォームの機能

 SY-iFMプラットフォームでは、建物管理の効率化と高度化を目指し、以下の目標を実現するための機能を開発しています。 
①人に依存しない管理体制の構築 
 人的リソースへの依存を減らし、効率的な管理体制を実現します。 
BIMの活用による外部・遠隔からのリモート管理 
 BIMデータを活用し、現地に行かずとも状況把握や管理が可能になります。 
③帳票類の電子化によるペーパーレス化と資料の一元管理 
 各種帳票や資料を電子化し、情報を統一的に管理することで業務の効率を向上させます。 
④複数棟の「群管理」に対応し、大規模施設でも情報共有を実現 
 物件の規模に関わらず、複数の建物情報を統合・共有できる仕組みを構築します。 
⑤物件ごとの情報やノウハウの蓄積・共有による教育の効率化 
 施設ごとの管理ノウハウを共有することで、新任者教育や技術継承を効率的に行えます。 

BIMの活用方法

BIMモデルは設計段階、施工段階、運営・維持管理段階で様々な目的に利用することができます。

 BIMモデルを用いて建物のデザインなどを作成し、設計変更をシミュレーションすることで設計品質を向上させることが可能です。

 BIMモデルを活用し、建物構造・設備を詳細に可視化・干渉チェックを行い、手戻りなく効率的な施工計画を立てられます。工事管理用プラットフォーム等を用いることで、リアルタイムでモデルを活用した情報交換等もでき、効率的な工事管理が可能です。

 運営・維持管理段階では、BIMモデルと統合したプラットフォームの活用等により、設備情報やメンテナンス履歴、IoT接続など、様々な情報を集約、連携し、効率的且つ統一的な管理が可能です。

BIMモデルの応用例

 SY-iFMプラットフォームをはじめBIMモデルの活用は、先進的なデジタル技術を活用により、設備管理、エネルギー効率の最適化、運営・維持管理機能を含む包括的な管理を実現し、安全性、予防保全、作業効率、サービス品質を大幅に向上させます。